目から鱗が落ちました

使い捨て1Dayウロコを通して見えたこと

三谷幸喜が「神様が書いたシナリオ」と絶賛したドラマ 向田邦子脚本「阿修羅のごとく」

数週間前、宇崎竜童さんが「快傑えみちゃんねる」に出ているのを見た。

バラエティ番組に初出場だったらしい。  

 80年生まれの私は宇崎さんが「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」の生みの親だということも知らなかったのだけれど、彼の出ているドラマは見たことがある。

それは「阿修羅のごとく」。  

あの向田邦子さん脚本のドラマだ。

1979年、80年に放送され、その翌年の81年に向田さんは飛行機事故で亡くなっている。  

私が生まれた次の年には向田さんは亡くなっていたことになる。

彼女が活躍した時代のことを全然知らなかったのだが、なぜか私は高校生ぐらいの頃に向田作品にハマりだした。  

向田さん脚本の映像作品を観るチャンスはなかったので、文庫本の「寺内貫太郎一家」や「父の詫び状」など、彼女が書いたものを高校時代によく読んだ。

自分でも渋い高校生だったと思う。  

二十歳ぐらいの時に、阿修羅のごとくがNHKで再放送されていて、それを録画して見た。じんわりと痺れるぐらいいいと思った。

ビデオテープしかない時代だった時に録画したそのビデオをいまだに持っている。  

主人公は4姉妹。  

 

  • 不倫する長女
  • 夫の浮気を疑う次女
  • カタブツの三女
  • ちょっと甘えたの四女  

 

と、キャラの際立たせ方が秀逸で、最高だった。  

ある時、カタブツの三女が恋に落ちた。普段化粧っ気のない三女だが、夜、真っ暗な部屋でマスカラをつけてみる。月明かりの中でチークの赤さが際立つ。  

悪いことをするみたいに化粧にふける三女の部屋のドアを誰かがノックする。

こんな遅い時間にだれかと思ったら、それは三女の恋の相手だった。   

 

この三女を演じるいしだあゆみさんの相手役が宇崎竜童だった。

(映画の方では、この役を中村獅童さんがやっていた。)  

 

話は、4姉妹の年老いた父には実は愛人がいて、その間に子供まで設けていたというところから始まる。

そして4姉妹それぞれの恋愛関係を題材にしながら話が進んでいく。  

阿修羅のごとくに出てくる男女は、おとぎ話に出てくるプリンスとプリンセスのハッピーエバーアフターからは程遠い。  

彼らは「好きで好きで、憎くて憎くて、どうしようもない」という感じでもつれ合っている。もつれ合っているのは男と女だけではない。  

4姉妹同士も、不倫相手と妻も、それぞれに、心の中で毒づいたりしている。  

向田作品の中では、目に見えない愛憎というものがくっきりと可視化されている。

数多い彼女の脚本のドラマの中でも、阿修羅のごとくでは特にそれが顕著だった。  

ドラマ版では、4姉妹が、他界した母の遺品整理をしていた時に、タンスから春画が出てきたりとちょっと艶かしいモチーフが登場したりもする。

母親が嫁入り道具にもってきたらしい。  

これを見て、中学の時の国語の先生が、生徒の一人が清少納言の枕草子を「まくらそうし」と言い間違ちがえて、「枕草紙(まくらぞうし、まくらそうし)」とは「枕草子」とは違うもので、「春画」のことを指すのだと教えてくれたことを思い出したりもした。  

 

三谷幸喜さんも、阿修羅のごとくについて  

「僕からすれば、神様が書いたシナリオ」

  と絶賛しているらしい。  

 

家にある阿修羅のごとくを録画したビデオテープは画質が悪い。ビデオのプレイヤーが壊れてしまったら、もうこれも見られなくなる。 TSUTAYAあたりで、DVDで置いてくれないかと思ってしまう。そしたら、数年に一回は見直したいと思うのに。

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